「 やっぱり、好きだから。 」
どさりと鈍い音が部屋の中に響いた。
この音の原因は、私の背中が床に倒されたからなのだが・・・。
「ちょっと!何でこんな状況に陥ってるの?!」
「仕置きと・・・言った 筈だが? 忘れた か?」
その薬売りさんの言葉に私は冷や汗をかいた。
「その様子じゃあ 思い 出した。様だな・・・。」
ええ、ええ。思い出しましたとも!
坂井家に勝手に行っちゃった時に言ってたあれでしょ?!
「く、く、く、く、薬売りさん?それは謝ったじゃない?」
がしっと薬売りさんの肩を掴んで押し返す。
が、まったく動かない。
まぁ、当たり前なんだけどね。分かってたわよ!!
「今日は・・・新しい 媚薬が ある。楽しみだな。」
「全然、楽しみじゃないぃー!!!!って脱がすなあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
しゅるりといつの間にか帯が外され、ぱらりと着物が肌蹴る。
「ちょ、ちょっと?その手に持ってる怪しげな瓶は何でしょうか?」
きゅぽっと瓶の蓋が外され、とくとくと音をたてながら私の胸に垂らされる。
「っあ?!」
予想していたよりも冷たいその液体にびくりと体が震えたかと思うと、身体の中心から熱が込み上げてくる。
胸の鼓動が全身に響いて、それさえも快感に変わっていく。
「これは、即効性のある 媚薬でな。触れただけで・・・快感に 変わる。」
すーっと首筋を薬売りの綺麗な手が撫でる。
「んあぁ?!」
いつもと違う身体の感覚に自分自身に驚いた。
唇をなぞられたかと思うと次の瞬間には薬売りのそれが押し付けられ、口内を巧みに犯される。
「んんっふあっんぁ。っぷはっ。」
「いつも、こう 素直だと、可愛いん だがな。」
「うる、さっんあっ・・・・ぁ。」
一つ一つ言われる薬売りの言葉に身体は正直に反応を示す。
本当は恥ずかしくてたまらないのに・・・。
なのに・・・全てが・・・快感に、変わってしまう。
「、どうした?」
分かっているくせに。意地悪そうな笑みを浮かべて私を言葉で攻め立てる。
「どうもっ・・・しないっあぁ!」
触られたら触られただけ、意地悪な言葉を掛けられたら掛けられただけ身体は反応を示す。
桃色の頂を舌先で転がしては押しつぶし苛める。
障子から零れ落ちる月明かりがてらてらと涎に塗れた胸を光らせる。
「やぁ・・・っ。薬売り、さ・・・。んあぁ。」
「嫌と 言う割には・・・随分、身体は 喜んでいる・・・様だが?」
「っぁ。そんっなこと・・・っあぁ・・・言わないでぇっ」
するりと腹部を指がなぞり、下へと下がっていく。
くちゅりと音がすると、薬売りさんは秘所を一撫でしその指を私の目の前でちらつかせ舐めあげる。
「いやぁ・・・っ。汚いっよっ・・・ん。」
「のものは・・・全て 綺麗 だ。」
薬売りさんの髪が肌を掠める。そんな刺激でさえ今の私にとっては快感の種でしかない。
「もっ・・・駄目っ。きて、ぁっ。おね、がいっ。」
「はい、はい。」
私がこんなにも限界がきてるのに・・・薬売りさんはいつだって余裕。
ぐいっと腰を持ち上げられたかと思ったら
「ひっあぁぁっ!!やぁっ!激しっ、ふっあぁ!!」
急にきた痛いほどの快感に悲鳴に似た私の喘ぎ声が部屋に響く。
「いっあっ、やっんあぁぁ!!!!」
私は何度目か分からない程、達した。
にも関わらず薬売りさんはまだ一度も達していない。
「もう・・・はぁぁ。駄目、死んじゃうっよぉっ、あぁ。」
「駄目 だ。仕置きだと・・・言った筈 だ。」
また腰を抱えなおされ、激しく抽挿を繰り返す。
「くっ。」
薬売りさんの顔が苦しそうに歪んだ。
私は涙がぽろぽろと頬を伝い絶え間ない快感に身を任せるしかなかった。
「・・・。」
名前を呼ばれてふと薬売りさんに視線を向けると、ちゅっと目元に口付けが落とされた。
「薬売りっさんっ・・・好き、好きだよ。んぁあ、好きなの・・・っ!」
「 愛してる・・・。」
より一層奥へと突かれ、どうしようも無いほどの快感が全身から込み上げる。
「ひあぁ!・・・薬売りさん、手ぇっあぁ手ぇ握っ・・・て、あんあぁ!」
重なり合う手と手。きゅっと握られ、なんだか暖かかった。
「っあぁ!・・・あぁぁぁっ!!!!!!!」
「っ・・・。」
私の中に熱い物が注がれる。
それを感じ取ると、私は意識を手放した。
「最悪・・・。腰痛いし。」
「これからは・・・俺から 離れん事 だ。」
しれっとした態度で言い放たれ、むかっとした。
なんで私が悪いみたいな感じになってる訳?!・・・否、確かに悪かったかもだけどね。
「まぁ、今日 一日は・・・ずっと一緒に いるさ。」
「・・・ん。」
照れ隠しに布団で顔を隠して、薬売りの手をぎゅっと握る。
だって・・・。
「 やっぱり、好きだから。 」
「でも、昨日はやりすぎだと思うんですけど?」「・・・。」「無視するな!!」
あとがき
ごめんなさい。書き逃げしまーす。(オイコラ)